ジャイロ

ブリットのジャイロのレビュー・感想・評価

ブリット(1968年製作の映画)
3.7
ピーター・イェーツ監督と言えば私的には『ジョンとメリー』や『ドレッサー』が印象深いのですが、この映画は『ジョンとメリー』の前年の作品。映画監督になる前は、プロのレーサーだったこともあるイェーツ監督ならではのカーチェイスが特に有名な本作

『ブリッツ』

主役はスティーブ・マックイーンですね


え?シカゴ?

でもこの坂道はサンフランシスコ??

???

となりますが、そうこうしているうちに話についていけたのでホッとしました。

それにしても…

警部補ってこんなに走る役職だっけ?

そんなスティーブ・マックイーン

感情が死んだ男

警部補だけど、やっぱりアウトロー

警察って組織力で勝負しそうだけど、銭形警部みたいに待てえーーーいルパーーーン!!!

🏃🏃🏃🏃🏃💨💨💨

って感じにならなくて、殺し屋だってサシで勝負するくらいには単独行動します。

警部補ってこんな役職だっけ?

そうだっけ?


この事件、手掛かりが無さすぎてびっくりします

マフィア側を極力観せないのがいいですね

実に不気味でした


中盤にさしかかると

え!?

という展開になるのですが、そこはそれ。ミスターアウトローが上手いこと無茶苦茶やってくれます。さすがです。


見晴らしも良く対向車もいない一直線の田舎の農道で、調子に乗って車をぶっ飛ばしていたら、水路の上の段差に気付かず

ガッコン!!!

となった経験ありますか?

私はあります

そんな苦い記憶を呼び起こす、サンフランシスコの坂道をガッコンガッコンしながら疾走するカーチェイス。さすがサンフランシスコ。ガッコンのレベルが農道の比じゃあない

うねる白煙

締めるシートベルト

狂ったように泣き叫ぶタイヤに

ぶっ飛んでいくホイールカバー

そして農道もびっくりのガッコン

このカーチェイスは確かに迫力ありましたよ。さすがですねイェーツ監督。


悪党と言えば高飛びがつきもの

高飛びと言えば空港なわけですが

あれ?

昨日もこんなシーン観たぞ!?

もしかしてマン監督、これ真似た?

となりますが戻ってきた戻ってきた。一安心です。単独行動がゆえに手に汗握るラストの攻防はなかなかでした。

それにしても…

警部補ってこんなに走る役職だっけ?

パチーノといいマックイーンといい、みんなよく走るけど、警部補ってこれで合ってる?

後半のめくるめく展開は強引だけど、権力を毛嫌いする武骨なアウトロー・スティーブ・マックイーンのイメージがそのまんま前面に押し出されていた、そんな骨太のガッコン映画でした。