方眼

ブリットの方眼のレビュー・感想・評価

ブリット(1968年製作の映画)
4.2
1968年”Bullitt”。変な映画で、筋立ては2時間もたないほど単純。謎の組織の証人を警護するように、イヤミな議員から指示されたサンフランシスコ市警の殺人課警部補ブリット。警護しているホテルにヒットマン襲撃、ブリットの追跡と謎解きが始まる。ラロ・シフリンの音楽が主役レベルに主張。オープニングのタイトルも主張。セリフは極小。キャラ説明とドラマ進行のシーンはわかりやすく撮っているが、一方でその他のシーンも多い。彼女のオフィスで配管の計算表みたいなのを見る。バーでジャズを聴く。お店で冷凍食品を買う。コーヒーを飲む。絵になっていることを確信しているマックイーンとスタッフたち。メルヴィルの影響も感じる。携帯電話の無い時代、呼び出しを頼んで、自分もオフィスの電話を有効に使って。電話と印字機構が別々の”FAX"の前身。ステンカラーコート、ツイードジャケット、タートルネック。縦列駐車も自分でやっててカッコいい。全編マックイーンの目線で物語るので、撮影素材は多いだろうし、目玉が動く表情と見ている対象を絶妙なタイミングでつなぐ編集技が評価されている。今回、子供時代にグリーンのムスタングのミニカーを持ってたことを思い出した。

1回目:マックイーン主演のハードボイルド。フォード・マスタングGTのカーチェイス見どころ。ヌーベルバーグの影響もみられる。
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