あっちゃん

クィーンのあっちゃんのレビュー・感想・評価

クィーン(2006年製作の映画)
3.9
イギリス王室関連映画視聴キャンペーン(個人的に)の一環で視聴。
ヘレン・ミレンのエリザベス女王役はぴったりしっくり。
あの時を知っている大衆としてはどうしてもダイアナ側に立って物事を見てしまいがちだったので、とても興味深かった。
どの役者さんもご本人がご存命なだけに演じるのが難しかっただろうけど、とてもよく似ている。

他のユーザーの感想・評価

saho

sahoの感想・評価

4.2
”私は誰よりも英国民を知っていて彼らの見識と判断を信頼しています。英国人の哀悼の表現は控え目で品位があるのです。世界が尊敬する国民性です”

ダイアナ妃が急逝した直後のイギリス王室の内幕を描いた作品。
世間の狂騒の中で、凜とした態度で女王の立場を貫き続ける。
全編を通してみられる女王の内に秘めた葛藤が泣ける。
特にケンジントンの前でメディアと国民に精一杯の笑顔を見せるシーンと少女にお花をもらい、多くの献花とメッセージを見るシーン。。。胸が苦しくなった。
特に孤高の鹿の姿に自分を重ね、ひとり涙するシーンが印象的。
その鹿の無惨な姿を見て自分を重ね、判断を変えるというこの下りを演じるヘレン・ミレンの穏やかでありながら毅然とした風情がとてもよかった。

ブレア首相も素敵だったな〜。
女王の立場も踏まえつつ、国民の気持ちも汲みながら助言しようとする誠実な姿勢には、好感度がうなぎ上り。
国葬を渋る女王をブレア首相が説得させたのは有名な話だそうで。

説明しきれない英国の歴史が詰まっていて益々イギリスが好きになる映画。
当事者存命中にこんな映画を作っても怒られないイギリスすごい。
日本じゃ絶対絶対無理な話。

1本目 / 2023

このレビューはネタバレを含みます

ダイアナ元妃とエリザベス女王との関係とかその辺は知らなかったけど、ダイアナさんって本当に国民に愛された人だったんだな。
悲劇のヒロインですよね。
またエリザベス女王も人生の大半を犠牲にして国民のために費やしたって考えると、女王的には王室をかき乱して、一般人になったダイアナのためにルールを変えられないってのも理解できますよね。
haru

haruの感想・評価

4.0
近年ダイアナ妃の映画やドラマが相次いでいたので、80-90年代の英国王室にはだいぶ詳しくなりました。

この作品はヘレン・ミレンがエリザベス女王を演じ、アカデミー賞主演女優賞に輝く。ダイアナ妃が亡くなった直後のドタバタを描きます。英国の君主制は、以前から時代遅れだと言われてきた。それが、ダイアナ妃が亡くなった直後の王室の態度により、ヒートアップします。

それでも、「務めが第一、自分は二の次」として生きていた女王を敬うのは、当時のブレア首相。首相が女王に、ダイアナ妃への弔いの言葉を発表するよう促すのです。

実際の映像でしか出てこないダイアナ妃の存在感が大きかった。
Bata

Bataの感想・評価

3.4
ブレア政権の成立とダイアナの死が被って大変な時期の王室の話。
王室の「私的な態度」をマスコミや国民が許さないことで、女王が心痛を抱えるのが辛かった。
mametoume

mametoumeの感想・評価

4.0
去年の崩御の際にもたくさん女王の映画があったが、その中の一つを見れてよかったです。女王の生放送のスピーチがお父さんジョージ6世の戦争中に
国民を鼓舞する「英国王のスピーチ」を連想させてよかったです。
ちぇん

ちぇんの感想・評価

3.0
ダイアナ妃の悲劇に世界が涙した時の王室内。

王室=悪の形ではなく、エリザベス女王にしっかり尊敬の念を置いているのがこの映画の良さかな。

『スペンサー』とは違って、感情移入せずいられるのも、客観的に冷静に観れて良い。
ぬん

ぬんの感想・評価

3.3
マイケル・シーンがブレア役なのと、チャールズ役が『ザ・クラウン』のエドワード役でびっくり。
ダイアナ死去からの女王の葛藤がメインだけど、実際の映像も含め、テンポとしてはちょっと冗長な気もした。
その時代を生きていたらダイアナ側で考えてしまうであろう物事の側面を当時の雰囲気をもたせつつエリザベスサイドをうまく映している。女王が引きこもっている間の期間が冗長に感じ、正直同じシーンの繰り返しに見えた。市民の反感の様子、掻き回すマスゴミ、女王への尊敬、全てが高水準の再現度。
Kiri

Kiriの感想・評価

-
「一度でいいから自分の意見を示したいだけ」
「三角関係の結婚だったんです」
「神は持ち込まないでおこう、事態が余計面倒になる」
「あなたへのお花です」
「今の世の中は大袈裟な涙とパフォーマンスの時代、私はそれが苦手なの、感情は自分の中で抑える、私は愚かにも信じてたの、人々はそういう女王を求めていると務めが第一、自分は二の次、そう育てられそう信じてきた」
ダイアナ妃は王室にとって厄介な異物だったが、恋多き破天荒な女ゆえ国民に愛され、悲劇のヒロインのまま死んだ。女王が通例を超えて彼女の死に何かしら反応を取らないと、王室への批判は強まり国民は離れていくという一大事!──だったかもしれない。そんなダイアナ妃の事故死の一連の騒動に英国女王エリザベスⅡ世(ヘレン・ミレン)が葛藤する姿を描く。

普段感情は胸に仕舞ってツンと構えた女王が、王族の気晴らしで鹿狩りで撃たれそうな鹿に接した複雑な表情が深く心を掴む。また、労働党の左派なブレア首相が人気取りのためにダイアナ妃の騒動を利用しようとするが、一連の出来事を通じてすっかり心情が女王寄りになってしまったくだりは面白い。重き責任を負った者こそ主義主張を超えて長らく「王」としての場に置かれる重さが分かるのだ。それにしても、英国映画で見られる王室いじりは、いつも敬愛と冷笑のいいバランスが取れている。日本の皇室いじりもかくありたい。
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3.7

坂本龍一の音楽目当てに視聴。
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好きだった君へのラブレター(2018年製作の映画)

3.9

可愛い😍すごーく可愛くて楽しいラブストーリー。
ララのファッションも可愛いし、表情豊かで魅力的。ピーターもいいやつだし、ララが好きだった男の子たちがみんないい奴なのも微笑ましい。
爽やかだし、鑑賞後の
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