Kumonohate

お嬢さんのKumonohateのレビュー・感想・評価

お嬢さん(1961年製作の映画)
3.9
良家のお嬢さんが父親の部下と結婚するが、旦那の女性遍歴に妄想を逞しくしつつも、力強く成長してゆくという、三島由紀夫の原作を映像化した軽妙なラブコメ。

<キュートで快活でおしゃまな娘>がセールス・ポイントだったそれまでの若尾文子と、<したたかで妖艶で逞しい女>がセールス・ポイントになってゆくそれ以降の若尾文子の、まさに分岐点に位置するだけに、その両方が見られる大変お得な作品。まあ、前者が若干キツくなりつつはあるものの、一粒で二度美味しいという点で若尾ちゃんファンには堪らない作品。

テンポも良く、80分足らずの尺の間にポンポンとストーリーが展開する。やはり、現在に比べると当時の邦画はスピーディー。さしずめ今だったら100分を超える作品になっていただろう。
Kumonohate

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