のなみ

君と別れてののなみのレビュー・感想・評価

君と別れて(1933年製作の映画)
5.0
傑作。

嬉々として繰り返されるトラッキングに成瀬の若さや実験精神を見た気がする。

血の出ている親指→穴の開いた靴下→炭で黒く塗る親指…などイメージの連想に代表される、悉く映画的な細部が素晴らしく、また中間地点であることを強調する「橋」や「プラットホーム」などのロケーションに対する感性もこの頃から一流だったのだと知る。そして、何度となく振り向く女たち…素晴らしかった。
のなみ

のなみ