Machiko

ジョゼと虎と魚たちのMachikoのレビュー・感想・評価

ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)
3.0
「この人を守りたい」。「この人の力になりたい」。
口で言うのは簡単で、でもたかが長い人生の途中で偶然知り合っただけの関係。一生を捧げる義務も覚悟も本当は無かった。お互い夢を見ていただけ。いや、お互いというのは違うかな。夢を見ていたのはきっと、恒夫のほうだ。ジョゼは与えられた少しの間の心地よさへの返礼として、恒夫に夢を見せることを許した。
「僕には旅に出る理由なんて何ひとつない」。お互いがそこに居れば、それで良かった筈なのに。
基本的に男女の恋愛の機微が分からない人間なので(私が)、観ながら首を傾げる部分もあるにはあったが、細い蝋燭の火を分け合うように寄り添っていた二人の姿が忘れがたい。
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