このレビューはネタバレを含みます
いつかあなたはあの男を愛さなくなるだろう。そしていつか僕もまたあなたを愛さなくなるだろう。我々はまたもや孤独になる。それでも同じことなのだ。そこにまた流れ去った一年の月日があるだけなのだ。ええわかってるわとジョゼが言った。
初めから何もない真っ暗闇の中ではただゆっくり時間が過ぎて行くだけ、寂しくはない。でも一度光に触れてしまったのなら、もうその場所へは戻れない。
—— でもまあ、それもまたよしや。
この一言に胸がぎゅっとなった。
永遠に続く愛も恋もない。愛だけでは乗り越えられない事もある。遅かれ早かれ必ず終わりはやってくる。愛おしい人と過ごすこの瞬間を大切にする事しかないのだ。