まぬ子

コッポラの胡蝶の夢のまぬ子のレビュー・感想・評価

コッポラの胡蝶の夢(2007年製作の映画)
2.5
「胡蝶の夢」
蝶になった夢を見て目を覚ました。しかし、果たして自分は夢で蝶になったのか、はたまた今の自分が蝶の見ている夢なのか。

「胡蝶の夢」は私の大好きなゲームシリーズ・ペルソナでよく用いられる荘子の説話。
私たちは一体どの瞬間に現実味を感じているのだろう。私はよくトイレで夢と現実がわからなくなる。いつも、あ、これ現実でよかったってホッとするんだけども。

言語のルーツを研究していた老人が落雷に遭い死に瀕するが、その事故で若返り、驚異的な記憶力と頭脳を得ることになる。
肉体は若返ったとしても、時間は不可逆なもので、思い出と苦悩は長く生きれば生きるほど蓄積されていく。悲しみも同様。

タイトルでありながら、あんまり荘子の説話と映画自体はそこまでリンクしてるようには思えなかったかな。
コッポラ先生の美しい映像美と不条理なすれ違いには打ちひしがれたけどね。


この人があと2.3人いたら色んなことが解決するのに!と思うことはあっても、自分が分身するのを想像するとぞっとする。
食べたカロリーは分散したいけどな!

# 53/2019
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