邦題の通り「胡蝶の夢」として観ると2つの見方ができるので、どっちで観るかで内容が大きくかわってくるっていう二面性を持った面白い作りなのかな。
年寄りのドミニクが現実だとしたら、それはとても一方通行な片思いの話で、忘れられない人の幻影を追っている哀しいラブストーリーに見えるし、若いドミニクが現実であれば、それはダークファンタジー、カルトホラー映画のような不気味でそれでも美しさのある悲劇的なラブストーリーに見える。
胡蝶の夢、トワイライトゾーンっていう、何でもアリな世界をつくることで、ファンタジーだからできるコッポラのやりたい表現っていうのを詰めこむことができたアート的な作品でもあるね。これぞコッポラ流ラブファンタジーってことかな。
原作ものってことなので原作を読むとまた違った発見がありそうです。
初回鑑賞:渋谷シアターTSUTAYA