酔いどれ詩人になるまえにの作品情報・感想・評価

「酔いどれ詩人になるまえに」に投稿された感想・評価

のび

のびの感想・評価

3.7
映画『酔いどれ詩人になる前に』は、観る者を挑発する。お前は切実なものを抱えているか? それをしないではいられない何かを持っているか? それを失ったら、自分で自分を保つことができるか? そんな挑発が画面からあふれる一本だ。

この作品は、主人公のヘンリー・チナスキーが最低の生活を送りつつも、作家になるために小説を書き続ける日々を描く物語。チナスキーは酒と女にまみれ、仕事に就いてはすぐにクビになる。金に事欠く生活だ。

チナスキーはそんな最低な生活を送りながらも小説を書き続ける。狭い部屋の片隅で。カフェのテーブルで。「どん底でも、言葉はおれの中から沸き上がり、書き留めないと死よりひどいものに支配され」てしまうからだ。そのようなチナスキーの、どんな状況でも小説を書き続ける姿が観る者を挑発する。

「もし、何かにトライするのなら徹底的にやれ。でなきゃやるな」と。

そんなチナスキーの挑発が、観る者に不安に似た気分さえかき立てる。本作は、チナスキーほどに切実なものを持っていないかもしれないわたしたちに、そして世界に対して何の挑戦もしていないかもしれないわたしたちに、自分は本当にこれでいいのだろうか、このままでいいのだろうかと内省を迫る一本だ。
社会不適合者だらけのドラマ。

もうなんだか胸がいっぱい。初めは台詞多くて自分が思うベントハーメル作品のイメージとちがうなと思ったけど、やられた。

仕事が続かない呑んだくれギャンブルヘンリー。美化されていない。「クズだけど天才です!」とか「まともじゃないからこそのかっこよさ!」という自己陶酔的な大した痛みもない小綺麗な話とは一線を画してる。

いつもやる気なさそうに見えるけど本気になれることは決まってる。暴力ですらやたらめったじゃない。理由はひとつ。強固な一貫性、熱意、野心、愛を秘めてる。

そして見逃せないのが女たち!美人で魅力的だけど根が安売りで、だめ男にひかれ、貞操観念は崩壊気味、くっだらない駆け引きしてみたり。もちろんまともになれそうにはない。でもなんか愛おしい。こういう人いるよね?

何やってるんだろとみじめになって気がついたらあほやっててぜんぶ終わってる、急に消えて急にふっと戻ってくる…ヘンリーに共感できることたくさんあった。でもそれだけじゃだめだから、私も大事なことは貫こう。

孤独の尊さとは何か、咀嚼できた気がする。
shoheidon

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4.0
飲まずにはいられなくなる作品
Hayaki

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4.0
ブコウスキーの小説
勝手に生きろの映画化
常に薄暗くて出てくる人たちの
微妙な間が気まずい
imagoo

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3.2
とんだクズ野郎だ(笑)
コガ

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3.1
本の方が好き
saeco

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3.5
ダメ男やけど、色っぽい。
RIN

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なんか良かった
dodo

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5.0
ベントハーメルの映画がすきだ。
どの映画の主人公も堅物でまじめな人が多いのに、この映画の主人公の男は年がら、年中酒びたり。職は、続かず、住所不定のヒモ男である。
しかし、失ったものを数えない生き方が、羨ましくも魅力的にも思える。
素敵なダメ詩人。
エンドロールの曲も素敵だった。
NONAME

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2.7
突然 朝の4時に目覚めて 眠れなくなってしまったような時。または 最高のパーティーの終わりにチルアウトとして安らぎたい時。または あまりにもアッパーすぎる映画と映画のあいだにひと息つきたい時。
そんな薄暗い時間帯に側で映って欲しい映画がある。まるで世界の果てにひとり取り残されたような気分になった時に 寄り添うようにして語りかけてくるような映画。時として そんな映画は とてもかけがえないものになる。
夜明け前の時間に 少し絞った音で部屋で流しておくのに最適なディスク 『酔いどれ詩人になるまえに』 『ランブルフィッシュ』『ドラッグストア・カウボーイ』の3枚を選んでみた。
薄暗い部屋の中でひとり 自分と向かい合うには最適の映画だ。
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