広島カップ

エイリアン2の広島カップのレビュー・感想・評価

エイリアン2(1986年製作の映画)
4.0
「早く続編が出ないかなぁ」と、度肝を抜かれたエイリアンの一作目を公開時に観てから7年間のオアズケを食って、お腹ペコペコだった私の前に現れたのがエイリアンの物量作戦。ゾロゾロ出てくるエイリアンズに加えて見せ場もてんこ盛りでもうお腹一杯の作品。

「デザインではなく動きが重要だった」とキャメロンが語るように、ゾロゾロ出てくるエイリアンズが皆良く動く。撮影に一体何匹作ったのか?と思ったがたったの六匹なのだそうだ。
そういえば一作目では成体エイリアンの全身の動く様子は殆ど無く終わっていたので走り周る彼等は本作で初めて観た。

アメリカ海兵隊V.S.エイリアンズという構図といい、ダイナミックなアクションといい完全にアメリカ映画だ。今にして思えば英国人リドリー・スコットが撮った一作目はどことなくヨーロッパ映画の匂いもしていた気がする。

出演した俳優達もひとこと言いたくなる印象的な活躍をしている。
土管の中を匍匐前進する表情がカーク・ダグラスに見えてしまうランス・ヘンリクセンは一作目のアンドロイドよりも改良の進んだ型式のはずなのにイアン・ホルムよりロボットっぽく見えた。
マイケル・ビーンは『ターミネーター』(1984)でもそうだったけれど最後はなんとなく頼りなくて、いつも女優の引き立て役に廻っている印象が強い。
一作目で力強く闘う女性を演じたシガニー・ウィーバーは本作では闘う母性へ進化している。この闘う母性というのがエイリアンクイーンも含めて本作のテーマなのだろうと思う。
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