Angeprunelle

サンタ・サングレ/聖なる血のAngeprunelleのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

父や母、家庭(環境)というある種の呪縛に苛まれ苦しみ
必死に反抗しながら己を構築していくという作業は
大なり小なりきっと多くの人が経験する。

子供はいつだって親を悩ませる種だというけれど
親は子供を苦しめる種でもある。

それがものすごく立派で尊敬に価する親だとしても。

幼いころから見聞きしていた事や強烈な経験は
自分がいくら嫌悪しても恐ろしいと思っても
身体に深く染みついて剥がれない。
根こそぎ消し去るのはかなり難しい。

現実の中では檻、幻覚の中では母の生贄。
常になにかに囚われ続けるという絶望。

死というものをこれだけ有り難く感じる作品もなかなかない。

これは自我との闘いの物語。

この美術と演出は唯一無二。
Angeprunelle

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