『千羽づる』(1989)
原爆から10年。小学6年生の主人公が突然病に倒れ、余命は3か月と宣告されてしまうという、広島の『原爆の子の像』のモデルとなった佐々木禎子さんのお話です。
内容的には元気だった少女が突然の病に倒れてしまうという、辛くしんどいお話ではあるんですが、原爆症の苦しみと同じくらい生への賛歌に溢れたお話でした。
(今観るとモラル的に問題ありそうな)修学旅行のシーンや、裸足で行われる運動会、先生とのやりとりや潮干狩りなど、昭和29年当時の生活がちゃんと息をしている感じが、とてもリアルで新鮮でした。
そして倍賞千恵子さん演じるお母さんの、決して我が強い人ではないんだけども『娘を最後まで面倒見る』という信念の強さがすごい伝わってきて、「お母さーん!」って感じでした。
私はアマゾンプライムでこの作品を観たのですが、こういう日頃あまり接することがない作品を観る機会を得られるというのも、ありがたい事だなーと思いました。
https://youtu.be/Ry9nHuSZHWE