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東京兄妹のmoritaのレビュー・感想・評価

東京兄妹(1995年製作の映画)
4.0
『東京夜曲』との2本立てで観賞。

目黒シネマに過去作のポスターや作品のプロットやアイデア、作り終えたあとの感想(原稿用紙に直筆)などが展示されていて、その中に混じってあった『東京兄妹』きっかけでのインタビュー記事だったか対談記事だったかに、うろ覚えだけど市川監督が『昭和30年代の東京を舞台にしたドラマが好きで、その雰囲気が今は失われてしまったけど、過去の真似とは違う現代性を採り入れた東京のドラマを撮りたい』と言って(書いてだったかも)いた(超超意訳です)。

昭和30年代でパッと思い付く作品はタイトルも似ている『東京物語』で、恐らく意識していると思う。

今回、市川監督の映画を初めて観たのだけど、すごく不思議なバランスの作品だと思った。

とても90年代の半ばに撮られた作品だとは思えないほど、物質的にも精神的にも「昭和」な暮らしをしているのだけど、例えば『東京物語』とはもちろん違う時代の作品になっている。

映像としてはかなり古い雰囲気があるのだけど(『ロンバケ』とかとほぼ同時代だけど、とても同じ時代には見えない)、感覚はまだ瑞々しく蘇ってくるというか。。。

今まで観たことないタイプの「古い」映画でした。「古い」けど惹かれる映画として、個人的にはかなりストライクな作品。