Tomuzak

美しき諍い女(いさかいめ)のTomuzakのレビュー・感想・評価

3.8
画家がどんな絵を描いたかではなく、
どういう風に描いたかを楽しむ映画。
長く作品を世に出していない画家が、前回描こうとした時は完成させることが出来なかった『諍い女』。
モデルとなる女性が変わり、何でもいいから描くんだとスケッチを始める。
一つ線を描く毎に、内に閉じ込めていたものを解放する様に、何枚も描いていく。
描いた絵が増える度に、モデルの女性マリアンヌと会話をする度に、イメージに近づき、情熱的で自然と線や色がキャンバスにのっていく様だった。
ペンや筆が紙・キャンバスの上をなでる音が心地良く、
一つの作品が出来るまでの心の動き方を楽しめた素敵な映画だった。
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