芸術性漂うジャケにはじまり “ザ”なフランス臭漂う入りから既に映像に釘付け。
コレはもう作品自体が立派な芸術品だった。
4時間弱と言う長尺の殆どを描画シーンに費やし、その裸婦モデルとなったマリアンヌ(エマニュエル・ベアール)の惜しげも無く投げうった芸術的肉体にはイヤらしさの微塵も感じられない。
特にプリッと大きな美尻はまさにアート。
気がつくと老画家ミシェル・ピコリのカリカリと小気味良く心地好いペンの音と絵のタッチにひたすら魅入っていた。
強引なポージングひとつ取っても生半可な世界では無い事がよくわかる。
普段なら決して取らないであろうポーズでしかも長時間キープとなると、描く側に劣らない忍耐力を要す。そして延々と映し出される描画シーンは観る側にも根気強さを要求される。
ふと、画家とモデルの張り詰めた緊張感と創作の密室をまるで盗み見ているかの様な錯覚にもなったり、、、
老画家の妻、そしてモデルの恋人 と4人の複雑な心理を断片的に織り交ぜながら、最終的な落とし所がやはり何処かで破滅を伴うのは、芸術の世界っぽくてやけにリアルだし説得力を感じた。
ただ、現実的に捉えると
やはり芸術家の妻ってキツいなあ、、、