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友だちのうちはどこ?のtoaのネタバレレビュー・内容・結末

友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

アハマッド君、なんていじらしい子なんだろう。大人がわかってくれない苦悩、寄り添ってくれない不安が伝わってきて画面越しに抱きしめたくなった。最後も粋。暗くなるまで探し回ったこと、自分なりに考えて友だちの為にしたこと、あの押し花はそんなアハマッドの大きな一歩の証に見えて、花を目にする時に彼はその日を思い出すのかなぁと思ったり。
対して大人側も決して悪い人はいなくて、生活を営むだけで精一杯であることも痛いほど分かった。だからこそ彼の一歩が尊いものに感じる。

アッバス・キアロスタミ監督はイランを代表する方として知ってはいたけれど作品を観るのは初めてでした。これは注目されるわけだ。
子ども達の自然な表情をどうやって撮ってるだろう。俳優さんじゃなくて素人らしく、しかもアハマッド役と友だち役は実の兄弟なんですね。素晴らしい配役だと思うし、自然な表情や声を引き出す技が本当に凄いです。
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