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アンドロメダ…のLEONkeiのレビュー・感想・評価

アンドロメダ…(1971年製作の映画)
3.5
人類は新種のウイルスや謎の細菌が発生する度に、科学者など様々な分野の研究者達によって生命の危機を回避して来た。


これは未知の病原体に挑む4名の科学者の物語。

ニューメキシコの小さな田舎町に人工衛星が落下し、そこに付着した謎の病原体によって全住民が謎の死を遂げていた。

政府の非常体制を受け各地から召集された科学者達が、研究所に籠り謎の病原体の解明に5日間の攻防に挑む。

原作は『ジュラシック・パーク』やテレビドラマ『ER』で有名な〝マイケル・クライトン〟、監督は『地球の静止する日』『スタートレック』『ウエストサイド物語』『サウンド・オブ・ミュージック』とオールマイティな〝ロバート・ワイズ〟なら面白くない訳ない。

しかし大昔の若い頃に観た当時の印象は、物語の起伏も少なく科学者達が研究所内であーだこーだ言ってるだけで眠たくなるだけだった。

そして今、改めて観ると世界的社会情勢が重なるからだけではなく、科学者の未知の病原体に迷走し試行錯誤する様は静かな描写の中に緊迫感がある。

今見れば一見チープに感じる研究所内の施設も、金属製の無機質な空間や実験機材などのフォルムは悪くはない。

画面分割されたマルチカットも効果的で使い方がいい。


古くは14世紀に発生したペスト菌によって世界人口の約40%前後が死亡し、スペインかぜ・AIDS・エボラ出血熱などなど人類は常に未知の病原体に直面し今後も戦い続けなくてはならない。

いつの日か人類の英知が何の役にも立たない時が来るかもしれないが、その前に恐怖心理で慄く人間行動が最も恐ろしい事かもしれない..★,


*過剰な自粛は考えものですが、〝備えあれば憂いなし〟皆さん映画館へ行かれる時はお気をつけて。
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