あざらし

ダニー・ザ・ドッグのあざらしのレビュー・感想・評価

ダニー・ザ・ドッグ(2005年製作の映画)
3.1
「ピアノはでかいから、頑丈だと思っている人が多いけど、本当はそうじゃないんだ。
だから、ガンガン叩きまくって良いわけじゃない。人間と似ている。」

薄暗い部屋で、男の息が聞こえます。
首輪を付けた男は、それを外されると同時に、合図によって喧嘩をうながされました。それは、男一人に多数の男たちの闘いでした。

リュック・ベッソン脚本、ルイ・レテリエ監督、ジェット・リー主演という、今ではとても豪華な映画です。

ジェット・リー扮するダニーは、幼い頃から首輪を付けられて、鉄格子の地下に閉じ込められ、ボロボロの服を着させられて犬のように飼われています。

首輪を付けている間は大人しく何もしませんが、首輪を外されると途端に狂犬のように人を殺すように育てられました。

そんな彼が、とある骨董屋でモーガン・フリーマン扮する盲目のサムとピアノに出逢ってから、人生が変わります。

闘争中は鋭く恐ろしい狂犬のような主人公が、サムとピアノの前ではとても可愛らしくなってしまう様が、癒されます。

ジェット・リーが主人公なので、アクションのみの映画を想像してしまいますが、ストーリーはヒューマン映画です。アクションもあります。さすがにキレキレで素晴らしいです。

とっても単純で漫画のような展開です。でもそこを考えず、楽しめる娯楽映画として観るには良い映画だと思います。

可哀想なダニーを見つけてくれたのが、サムとヴィクトリアで良かったと思わせてくれる、心暖まるストーリーとなっています。

「今日は、お前にとって最高の1日になるぞ。」

…噛み技も技の一つ。
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