わかめ昆布

歌麿をめぐる五人の女のわかめ昆布のレビュー・感想・評価

歌麿をめぐる五人の女(1946年製作の映画)
4.1
花魁道中御一行からの華々しいオープニング。
田中絹代の首の動き!ぬるぬるした艶っぽい「悪魔」的花魁に成り切るお見事っぷり。三味線に御歌まで披露しちゃってかなり意欲的で気合を感じた役柄。歌麿の慕われっぷりも心地良い。

終戦の翌年と思えぬ近代アバンギャルド的演出が、らしからぬ雰囲気で鮮やか。とても好み。ま、そうは言っても基本溝口作品は粋ですが…

背中の発光せんばかりの美しいこと。
お辞儀の仕方や転び方ひとつ取っても徹底されて、どの女も艶めかしい。
影で映る包丁のショットは秀逸。
損得勘定なしで自分の意志をまっすぐ通すおきたが格好いい。
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