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ヒルコ 妖怪ハンターのSameのレビュー・感想・評価

ヒルコ 妖怪ハンター(1991年製作の映画)
3.2
原作は大好きで単行本以外にも、雑誌に掲載された単行本未収録作品まで探して持っている諸星大二郎の『妖怪ハンター』シリーズ。
この原作の映画化は、他に『奇談』もありますね。あちらの方が原作に寄せてあります。

wikiには原作の
「海竜祭の夜」に「黒い探求者」「赤い唇」の要素を加えている
とありますが誤りですね。
「海竜祭の夜」の要素は無いです。「黒い探求者」をベースに「赤い唇」のエッセンスが混ざっていて、あとは塚本晋也監督がかなり盛り足した、という感じかな。
メインの「黒い探求者」は妖怪ハンターの中でも屈指の名作だし、考古学ミステリーと謎解き、後半のアクションとオカルトという、絵作りや話の進め方も映画的でこのまま映画化すれば最高のものになったのに、謎の改悪しまくりという笑

クリーチャーデザインも、原作の方が断然かっこいいのに、『遊星からの物体X』からのパクリをしたために、ただ醜悪なものになっちゃいましたねー

今作は原作ファンの視点から見れば、クソみたいな改悪作品でした笑
とにかく稗田礼二郎のキャラが、こんなチンケでビビりなおっさんじゃ嫌だ!もっと淡々としていて、冗談が通じなそうで、山奥に行く時も黒のスーツを着ているような男なんですよ。
これでシリーズ化しなくてほんとよかった笑

とはいえ、これだけ観るとB級スプラッターホラーとして、アングラな感じもあってかなり良い出来です!首がチョンパされて血が噴き出す描写もあるし、ストップモーションで動くヒルコ達もすげー気持ち悪いし、ドタバタコメディ風の演技は好きじゃないけど、妙にテンションの高いアクションは良かったな!何回チャリで窓突き破るんだよ笑

ちょいハードな学校の怪談だと思えば傑作でしたね!
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