HAL

どたんばのHALのレビュー・感想・評価

どたんば(1957年製作の映画)
4.4
『13人の命』を観た人にオススメ、と聞いて観た。全編圧倒的で、起きてる出来事のスケールは比べ物にならないけど、『日本のいちばん長い日』のような(脚本は同じ橋本忍)男達が蠢いて人命や面子、まさに生きるか死ぬかの土壇場が映し出される。落盤事故の現場である地下はそれはそれで壮絶なのだが、やっぱりドラマのメインとなるのは地上で、救援に駆けつけた朝鮮人労働者への差別的言動で救助活動がストップしてしまうなど、あらゆる角度から人間を描こうとする脚本家の眼差しを感じた。どの役者もいいが、昇降用のレバーを握り続けたままその場を動こうとせず、一週間以上続く救援活動の現場に居続けようとする少女の姿が印象的だった。
HAL

HAL