ガブXスカイウォーカー

トゥルーライズのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

トゥルーライズ(1994年製作の映画)
3.6
製作費$115,000,000もかけただけあってアクションはド派手。主人公ハリー(アーノルド・シュワルツェネッガー)は米国の対テロ機関のスパイ。街中のカーチェイスや銃撃戦は当たり前、馬でバイクに乗ったテロリストを追いかけてホテルに突入までする。クライマックスでは戦闘機を操縦するなど見せ場たっぷり。それまでの作品よりもスケールアップしたシュワルツェネッガー映画だ。

だが、これは俺の敬愛するジェームズ・キャメロン映画とは言い難い。
不思議なもので、シュワルツェネッガー主演映画としては楽しめるのに、監督・脚本がジェームズ・キャメロンとして観ると抵抗感が生じる。やはりキャメロンだったら、コメディではなく、『ターミネーター』シリーズ、『エイリアン2』(1986年)、『タイタニック』(1997年)みたいな熱いドラマを期待してしまうじゃないか。そして強いヒロインを観たい。今作の女テロリストのジュノ(ティア・カレル)は男勝りだけど、ヒロインのヘレン(ジェイミー・リー・カーティス)は終始怯えたり悲鳴を上げていたりと見苦しいばかりで残念なことこの上ない。

今作はアーノルド・シュワルツェネッガー主演映画の良作だが、ジェームズ・キャメロン監督としては異色作と言えよう。なんにせよ、気軽に楽しめて、スカッとするスパイアクションコメディ映画と言うことは間違いない。