柔道家

あゝひめゆりの塔の柔道家のレビュー・感想・評価

あゝひめゆりの塔(1968年製作の映画)
3.7
95版(終戦50年)→53版(終戦8年)→68版(終戦23年)の順で見てきました。

過去2作との違いは、終戦20年後の同年代の若者達から始まり鉄血勤皇隊や対馬丸にも触れていて、女学生の看護までに1時間ほどかかる。
前半は女学生と男子学生の青春映画で、後半が駆け足になる分先生との絆や居場所を探して彷徨ったりといったところは省かれている。

終戦から23年が経ち、前作と違った切り口でもみられ、吉永小百合というスター中心になった作りになっている。

卒業式では、卒業証書が燃えてない設定になっていたり、総代の挨拶があったり、爆撃の中歌は歌いきったりしている。
とんでも先生がいたり、校長が大人気だったり、遺体回収ミッションを匍匐前進で挑んだりと、後半はとにかく盛りだくさん。

戦後23年で、戦争は絶対してはいけないという想いが込められているのがよく伝わる。
ただ、ちょこちょこ過剰な演出が見られる。
負傷者を運ぶトラックから負傷者がわさわさ転がり落ちてきたり、日本兵の装備が竹槍だったり・・・。

でも、今後も戦後の区切りの周期で、その時代の感じ方見せ方でリメイクしていってもらいたい。
次は、82版(終戦37年)を見ようと思う。
柔道家

柔道家