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あゝひめゆりの塔のBのレビュー・感想・評価

あゝひめゆりの塔(1968年製作の映画)
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涙無しでは見れなかった。
このような戦争映画にスコアは付けれない。


米兵は一度も出ては来ないが、最後まで爆撃、銃弾の音がうるさく鳴り止まない苦しい映画。
ひめゆり学徒、女子達の明るさがあるから最後まで観れるが、反対にそんな純粋な彼女達が本当に傷ましくてしょうがなかった。最初の和やかな運動会からの落差が怖かった。

疎開は言葉だけでなんとなく知ってはいたが、まだ幼い子供を先生引率の船 対馬丸に引き渡してお別れ。
そしてその船が撃沈されるなんて辛過ぎる戦争序章の場面だった。

学徒らの、どんな悲惨で凄惨な状況でも、希望を持ち、束の間の休息やちょっとした事にキャピキャピする純粋さが可愛くて胸を打つ。
浜辺の校長先生の遺体なんて取りに行ったら絶対襲撃に遭い犠牲が出るのに、
「校長先生をそんなとこに放って置けない!!」
と女子が一致団結する若さ特有の正義感溢れる健気な純粋さが虚しい。


最後あれで解散されて生きれるわけがない。
それでも先生に生き抜くんだと説得されて涙ながらに素直に頷く彼女たち。
民間人でまだ学徒だった彼等彼女らの豪雨の中爆撃の中を脚を引きずって歩き、脚が無くなったり 歩けないものは青酸カリの牛乳を飲んでいて、、、これが地獄というものだと思った。

音声が聞き取り難かったり、冒頭の若者達の謎の映像なんかはあるものの戦争の悲惨さを知るには十分だった。
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