1999年に起きた米コロンバイン高校の銃撃事件をもとにした作品。
ネットで高校生が銃を買えるアメリカという国が生んだ悲劇。
高校生は役者ではなくオーディションで選んだ高校生を使って即興のように作り上げていったそうで、リアリティを感じます。
👇以下、ネタバレ含みます⚠️
あくまで自然な高校生の日常風景をカメラはひたすら追います。
生徒の後ろを長回しで追うカメラ。同時間を、撮る人の視点を変えて映しています。
冴えない子、イケてる子、ダイエットをする子、いじめられている子、カメラ好きの子、そして犯人の2人組。
あたかもゲームのように次々と銃殺していく様子が淡々と描かれる。
ドキュメンタリーのように。
あまりに淡々としていて恐怖さえ感じませんでした。
誰かを悪人として描くわけでもなく、誇張もしていない。
何の説明もなく、ひたすら進むので緊張感があり目が離せない。
でも、正直、何も残らなかったです。
それは悪い意味ではなく。
虚しさみたいなものが、塊として残るような。
ベートーヴェンの「月光」「エリーゼのために」が不穏な空気をつくります。
北アイルランド紛争を描いたイギリスの映画のタイトルや撮り方を模倣しているとのこと。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の「静かなる叫び」を思い出しました。