tetsu

太平洋ひとりぼっちのtetsuのレビュー・感想・評価

太平洋ひとりぼっち(1963年製作の映画)
3.0
神戸で行われた石原裕次郎映画祭で上映していたが、時間の都合上、観れなかったので改めて鑑賞。(なんせ、友達と「ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー リミックス」を観に行っていたので...笑)

原作は、塚本晋也監督(監督作品は「鉄男」、「野火」など。)にも*影響を与えた名作小説だそうで、タイトルの通り、石原裕次郎演じる主人公が大平洋に一人で出発し、回想を挟みながら進んでいくほぼワンシチュエーション物。(最近の映画だと「ライフ・オブ・パイ」を想像してもらえれば、分かりやすいかも。)

*「映画監督になる15の方法 」"轟夕起夫・著"洋泉社"より

結果的に、家で観て良かった!
全体的に海の上でのシーンが多く、2時間近く大きなスクリーンで観るにはかなりの労力が必要なので...。笑笑

原作の長所として、大平洋の旅を自分がしているように没入して読めるというのがあるが、映画はその性質上、物事を外からの視点で観る傾向があるので、本の方が一般の人にとって楽しみやすいとは思った。
(裕次郎さんの関西弁も、関東の人などにとっては没入感を妨げてしまう要因になるかも...。)

しかし、それが短所になっている反面、そこが良いところでもあった。
最初から最後まで裕次郎さんの一人芝居がメインなので、ファンの方にはたまらないし、彼が精神を徐々に追い詰められて行く様は、その演技力のおかげで説得力があった!

正直、「泣かせるぜ」と比べるてしまうとストーリー面において見劣りしてしまうが、ラストが独特な終わりかたをする点や、広大に続いている海の映像の綺麗さは観る甲斐があるので、興味がある方は是非!!
tetsu

tetsu