故ラチェットスタンク

サマーウォーズの故ラチェットスタンクのレビュー・感想・評価

サマーウォーズ(2009年製作の映画)
3.4
雰囲気だけは最高に好みの映画でした。

OZの作画に劣化自体は感じるし、細田監督はやっぱりネットの描き方があまり上手じゃない。
褒め言葉も悪口も全体的に陳腐に聞こえてしまう。
後半も正直話が大きくなりすぎで映画自体から気持ちが離れてしまう。
展開をさせるために無理にキャラクターを無能にしちゃうとこもあんまり…

でも自然と見心地は悪くない。というか相当良い。夏の暑苦しさを爽快感に変えてくれるのは日本だと細田監督だけだからかなり価値があると思います。

血筋だろうがなんだろうが人は繋がることができるという素晴らしいストーリー
解説的でなくあくまで自然に感情を伝えていく高級感ある演出
数十人と登場していながら全キャラが立体的に構築され愛すべきキャラに仕上がっている。
そこまで深くは描かないんだけど"あーいるいるこんなやつ"感が凄い好きなんです。
声優陣の演技の良さ、演技指導の良さがやはりあると思います。
ラブマシーンを倒すためにみんなで作戦を立てるとことかロマンがあって良い。

夏といえばと聞かれると真っ先にこの映画を答えたい。

強い展開よりうっすらしたアウトラインの方が細田守は合うので、一度思いっきり小さい話を撮って欲しい。ストーリーも何もなしで
「となりのトトロ」みたいな映画を

宮崎駿、細田守、新海誠、庵野秀明、今を生きるアニメ監督全員に見込まれている神木隆之介とかいう天才