『いつだって、家族は自分の味方さ』
細田監督最新作公開前ということで、過去作を振り返りましょうレビュー！
なんといってもこの作品。
自分にとっては、細田監督は非常に思い入れのある作家さんで、
その思い入れもあり、点数のつけ方は、非常に客観性に欠くものになります(笑)、改めてご了承くださいませ(笑)
バケモノの子公開時のNHKのプロフェッショナルの特集をたまたま見て、
一回目はさほど心に残らなかったのですが、
また見たと聞きに、細田監督のクリエイターとしての在り方、
こんなにも純粋な思いで、映画製作を実際にやっているのだと、
本当に心の底から、感動しました。
「映画ってさ、思うんだけどさ、イエーって人生を謳歌している人のものじゃないと思うんだよね。
むしろ、くすぶっているひとのためのものだと思うんだよね。
自分も含めてさ。」
細田監督のその中でのセリフです。
もう、この言葉に自分はぐっと心をつかまれました。
ちょうど落ち込んでいる時に、また細田監督の作品を見る機会があり、
人が本当に傷ついているときには、どれほどこういう表現や作品が、心の奥深くに染みるのかということを、感じたのも細田作品がきっかけの一つだったかも知ません。
映画の存在意義を本当に感じた瞬間でした。
このサマーウォーズは、
今多いかもしれない、希薄になっている家族通しのつながりが描かれますね。
いろんな人の感想見ると、正直説教臭いとか、なんだとか、思う気持ちもわかるんですね。
確かに、美しい部分だけ切り取ったように見えるのも事実。
そう感じる部分も自分もあったかもしれません。
でもそれは、絶対ではないですが、自分自身の心が汚れてしまっている証なのかもしれない。
「純粋に直観しなければならない芸術鑑賞において、不要な垢を取り除いてかかることが先決問題。」
(岡本太郎/今日の芸術より)
山下達郎さんをちゃんと意識したのもこの作品がきっかけでした。
この作品見ていなかったら、正直そこまでのめり込んではいなかっただろう達郎さん。
こういうように映画には、その人の人生を結果いい意味で左右してしまう可能性が、多分に満ちていると思うのです。
だからこそ、本当にこの作品、細田監督に出会えてこんなにも自分は映画や表現に対する世界が開けました！
本当にありがとう！、細田監督！
監督がどんな活動をしようとも、自分は絶対に応援し続ける鑑賞者でありたいです。
