Xavier

100歳の少年と12通の手紙のXavierのレビュー・感想・評価

100歳の少年と12通の手紙(2009年製作の映画)
4.0
病気と闘う少年が、わずか10日間で100歳まで駆け抜けた人生…
イタズラをしても怒らず、まるで腫れ物に触る様な態度の大人たちに幻滅をしていた余命僅かな10歳の少年オスカー。
そんな中、オスカーはピザを持っていた女性とぶつかってしまう。
オスカーに対して、汚い言葉で罵る女性を何故か気に入ったオスカーは、その女性としか喋らないと決めてしまう。
女性名前はローズといい、ピザ屋を経営している。
オスカーが喋らなくなり、困った医者や看護師は、オスカーに誰だったら話すと聞くとローズだったら話すと言う。
担当医は、オスカーの病状を知るために
ローズなオスカーと話をして貰おうと考える。ローズは最初は渋っていたものの
病院からピザの注文を貰う事と引き換えに引き受ける事にする。
オスカーの希望で毎日訪れることになったローズは、オスカーに対し1日を10年と考えて過ごすことと毎日神様に手紙を書くことを提案する…
ザックリ言うとストーリーはこんな感じ
子供は、大人の事には敏感だ。
イタズラをしても、"重い病気で可哀想だ"と思い、怒る事を止めてしまったり
看護師でさえ、普通の患者だったら怒る事を相手がオスカーだと分かると怒らない。そんな態度が我慢出来ないオスカーは、喋る事を止めてしまう、ただ1人の女性ローズを除いては…

オスカーは、何に対してもリアクションを取ってくれない周りの大人たちよりも悪い事は悪いと叱ってくれたローズに対して嬉しい気持ちになったんだと思う。
また医師に呼ばれ、オスカーの病状がかなり悪く、いつ死んでもおかしくないと聞かされたオスカーの両親が、オスカーに何も話さないことが気に食わなかったんだとも思う(医師がオスカーの事を両親に話しているところを盗み聞きしていたから)。

そうこうしてローズとしか話さなくなったオスカー。
困ったのはローズだ。
ローズはピザの注文と引き換えにオスカーと話をすることに

そこで喋った事はプロレスの試合の話

女性にしては、体格のいいローズは、昔はプロレスラーだった事にしてオスカーの気を引くことに。
その作戦は、的中しオスカーは夢中で聞いた。
そして仲良くなったローズはオスカーにある提案をする
それは
①1日を10年と考える
②毎日、神様に手紙を書くこと
の2点だった

①は残り少ないオスカーに、この年になったらどう行動するか考えさせる為であり、②はオスカーの体の状態を知るためのものだった。

そしてオスカーは15歳(実際は半日経った状態)で、ローズの応援もあり好きなペギーに対し告白、キスをし20歳になったら結婚する。

幸せそうなオスカー…
このシーン、微笑ましかったなぁ…

でも刻一刻と病状は悪くなっていく

クリスマスの日、何も話してくれない両親に会うのが嫌で、病院を抜け出しローズの車に忍び込んだオスカー。
寝込んでしまい、寒さに凍えるオスカーはたまらずローズの家へ

急に現れたオスカーにビックリするローズだったが中に入れ、オスカーに暖かい飲み物を出す。

オスカーはローズに対して、自分が両親に思っていることを話す。
それを聞いていたローズは

"ご両親も死ぬのよ。寂しく死んでいくわ。息子と仲直りできなかった後悔を胸に抱いて、最愛のオスカーを"

それを聞いたオスカーは、自分の事ばかりしか考えていなかったことに気づく。
そして迎えにきた両親に心から謝る。

ここから涙が止まらなかった…

そしてオスカーは……

難病もので死んでしまうことがわかっている作品って、お涙頂戴って感じになっていくんだけど、この作品、そこら辺をさらっと描いているんだよね。
でもそれが逆に胸に刺さったりするんだよね。
ラストなんて大号泣だったしね。
Xavier

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