さよなら種田

100歳の少年と12通の手紙のさよなら種田のレビュー・感想・評価

100歳の少年と12通の手紙(2009年製作の映画)
3.5
クリスマスシリーズ🎄

なんて大層なタイトル!

白血病で余命わずかな少年が贈る12日間のお話。

あらすじからして
少年がラストに亡くなる話だなと
序盤から気持ちの暗い状態で観ることになったが
作品自体に暗いシーンは非常に少なく驚き。

12日間の期間限定で病院へ来る事になったピザ屋のローズは
オスカーに1日を10年と思い過ごすという提案をする。

この提案が今作が皆の心に残る理由ではないだろうか。
それからオスカーは1日経つごとに
自分は20代、30代と言うようになり
段々と成長しているようにこちらも錯覚する。

たった2週間足らずの話とは思えないほど
オスカーと長く過ごしたように感じる演出。

オスカーが神様への手紙を書くが
住所が分からないという事に対して、
ローズが風船に手紙を巻きつけ空へ放るという見事な返答。

子供に対してこういう大人になりたい。

大人だけでなく
子供の想像や発想がユニークで
観ていて心踊るものばかり。

プロレスの試合シーンはどれも下らないが子供ながらのユニークな想像を映像化したもの。
映画の随所で挟みこむこのシーンは
全体的に映画を明るく観やすくしてくれる。


病院の子供達への対応や喋り方は
すっかり大人じみた雰囲気のあるオスカーだが
好きな子にアタック出来ない部分や大人を無視する行為など見ると
まだまだ子供なんだと実感させられる。


子供ながらに人生を語る少年であったが
死から逃げず向き合う事が出来るこそ意味のあるセリフ。

子供と接するうちに
大人も救われていく映画

レビューに"見て欲しい作品"と書いてあったので見ました。


そしてクリスマス映画というほど
クリスマスは出てこないのも見所です。
さよなら種田

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