すず

ミリオンダラー・ベイビーのすずのレビュー・感想・評価

ミリオンダラー・ベイビー(2004年製作の映画)
4.0
「どう生きるか」じゃなく「どう死ぬか」

私はボクシングが苦手。
だからボクシングを題材にした映画ってあまり観たくなかった。
でもイーストウッド監督のファンとしては、どうしてもこの映画は避けられない!
という事で、あらかじめ最低限の情報収集してからの鑑賞!

貧しい家庭で愛情を受けずに育ったマギー。
彼女の生きがいはボクシング。
彼女はボクシングジムを営むフランキーの元を訪ねた。
女のボクサーは育てないと門前払いされるが、それでも彼女は毎日ジムに通う。
その熱意に負け、フランキーはマギーのトレーナーに就く。
ボクサーとしての才能を開花させたマギー。
同時にフランキーとの間に、家族以上の絆が芽生える。
そして遂に、ウェルター級チャンピオンとの試合が決まる。
しかしその相手は、汚い戦い方をする事で有名な選手。
マギーは選手生命を賭けて、リングへ向かう。
フランキーから贈られた「モ・クシュラ」と書かれたガウンを纏って…

クリント・イーストウッド、モーガン・フリーマンと共に物語のキーマンを演じたヒラリー・スワンク。
キリッとした美しい顔が大好き!
彼女が出ていると、物語がぎゅっと濃くなる気がするんです!
美しさの中に強さが宿っていて、すごく魅力的な女性!
イーストウッドさん演じるフランキーと、心を通わせて行く過程がものすごくいい!
表情とか雰囲気だけで全てが伝わる。
自分の為、そしてフランキーの為に戦うマギー。
そんなマギーを大切に見守るフランキー。
この2人の愛!
男女の愛じゃなく、家族の愛ともまた違う。
これが究極の愛なのかな。
何も持っていなかったマギーが、フランキーと出会い幸せを手に入れる。
だけど不幸な事故ですべて消えてしまう。
その幸せを忘れてしまわぬうちに、幸せな気持ちのまま永遠に眠りたい。
愛する人がそう願ったら、どうしますか?
私はフランキーの決断に、マギーへの愛を感じました。
「モ・クシュラ」とは「愛する人、お前は私の血」
最期に意味を教えてもらって、笑みを浮かべるマギー。
それとは対照的に、悲痛な顔のフランキー。
あらすじ予習してから観たはずなのに、予想外の展開で頭も心も混乱(´•ω•`)
考えがまとまらぬ…

これはボクシングの話じゃない。
究極の愛の物語でした。
すず

すず