踊る猫

天使の踊る猫のレビュー・感想・評価

天使(1937年製作の映画)
4.0
まずはやはりマレーネ・ディートリッヒの美しさに息を呑んでしまう。私自身こういう古典映画を観るのはなかなかなかったことなので、新鮮な気持ちで観られることが出来た。ウェブサイトを色々調べてみると、この映画ではエルンスト・ルビッチ独特の「ルビッチ・タッチ」が「低調」に終わっているという批評が書かれていたが、観ているこちら側とすれば「これで『低調』だって言うのであれば、絶好調のエルンスト・ルビッチってどんなに洗練されているんだ!?」と恐ろしく思えてしまうほど満足して観ることが出来た。男ふたり、女ひとりの不倫をテーマとして扱ったものなのだが、「天使」というキーワードを用いて深刻になりかねない事態を笑えすらするものとして撮ることに成功している。もちろん観終えたあとはズーンと重い余韻が残るのだけれど。
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