うーら

いちご白書のうーらのレビュー・感想・評価

いちご白書(1970年製作の映画)
3.6
アメリカンニューシネマの中でも代表的な作品。

当時コロンビア大学の学生だったジェームズ・クネンが19歳の時に書いたノンフィクションで、1968年に大学内で起こった学生闘争を描いた作品を映画化したもの。

初めは軽い気持ちで紛争に参加した主人公サイモンも、時代の様々な不満や理不尽さに突き当たることで運動にのめりこんでいく。
アメリカも日本も、当時の学生はこんな感じだったのかな。

正直前半は退屈だけど、ラスト、ジョン・レノンの『平和を我等に』を熱唱しながら講堂に籠城するシーン〜警官隊が突入し催涙ガスを撒いて学生を制圧するシーンは衝撃的で目が離せなかった。

最近の学生さんを見ても、若いからエネルギーがあり余ってるなと感じることはあまりないんだけど、この頃の学生のエネルギー量に純粋に驚かされた。


そして特に印象に残ったのが、バフィ・セントメリーの「サークルゲーム」(主題歌)と「チェ・ゲバラのポスター」。
観終わってしばらく頭から離れない。


ちなみに「いちご白書」というタイトルは、
『大学の運営に対する学生の意見は、学生たちが「いちごの味が好き」と言うのと同じくらいくだらない』とコロンビア大学の学部長が発言したことに由来しているんだとか。なるほど。