ぬーたん

あなただけ今晩はのぬーたんのレビュー・感想・評価

あなただけ今晩は(1963年製作の映画)
3.8
ビリー・ワイルダー監督×ジャック・レモン主演の最高のタッグ。
更に『アパートの鍵貸します』のシャーリー・マクレーン。
とは言えマイナーな作品、尺は長過ぎ(147分)で笑いも少な目。
ちょっと惜しい作品だ。
舞台はパリ、娼婦街。
娼婦と言っても暗い感じは全くなく、女性たちは何だか生き生きしてるし、ファッションも粋だわ。
その中に居る、イルマを演じるシャーリー。
まだギリ20代で若さに溢れている。
細いがメリハリのあるボディーを惜しげもなく見せる。
華やかさはないのだが、何とも可憐で小悪魔的な魅力がある。
それはやはり声かな。甘くて可愛い声。
今作ではグリーンを常に着ていて(下着まで)猫と暮らしている。
狭い部屋は可愛くて居心地が良さそう。
ネスターをジャック・レモン。
まだ30代で動きも軽やか。
ワイロなどはもっての外という真面目な警官役。
それが色々あって、イルマのヒモになるわ、事件に巻き込まれるわ😅
でも、一貫してネスターは真面目で、イルマに一途なのだ。
2役はどう見てもバレバレだが、そこはコメディー、全くバレずに進んで行き、とんでもないことになる。
さながらサスペンスだ。
ジャック・レモンは表情も動きも、自然にクスっとさせる演技はさすが。
本当はマリリン・モンローが演じる予定が彼女の死でシャーリーに。
マリリンはこの役にピッタリだったに違いなく、観たかった。
『お熱いのがお好き』は最高だったからなあ。
さて、今作、面白いことは確かだけど、長過ぎてちょっと間延びした印象。
ジャック・レモンが好きなので楽しく観たが一般受けはしないかも。
それにしてもレモンは天才だ。
ぬーたん

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