レモ/第1の挑戦の作品情報・感想・評価

「レモ/第1の挑戦」に投稿された感想・評価

sleepy

sleepyの感想・評価

4.4
なんか終わって欲しくない映画。続編そろそろ頼む  ****


原題:Remo Williams: The Adventure Begins、85年作品。
ある夜、大統領直属の粛清(?)部隊、といっても3人しかいないのだが)にスカウト、というか否応なく入れられた警官。顔も指紋もIDも名前も変えられて・・。そして軍と結託した非道の軍需産業のトップ抹殺が最初の任務・・。必殺仕事人なんだか007なんだかみたいな映画なんだけどこれが滅法面白い(脚本は「007私を愛したスパイ」の人)。「これはあたる!」と意気込んで作ったがあえなく興行的に失敗。「第一の挑戦」と銘打ちながら1作で終わってしまった隠れた佳作、いや個人的には欠点を認めながらも傑作と言い切ってしまう。

勧善懲悪、いま流行のスーパーヒーローがまとう影なんかなし。喜劇風の場面を折りませながら、生々しい身体感覚が娯楽の衣にうまく包まれていて、センス、作風に好感が持てる。レモ(F・ウォード)、チュン(J・グレイ)、のキャラ描写が秀逸で立体感を持ち存在感がある。一番傑作なのはレモの師匠になる、武術「シュナンジュ」達人韓国人チュン(ジョエル・グレイ)だ。一度本作を観れば今も世界のどこかにチュンが(そしてレモたちが)いるのではないか、いて欲しいと思わないではいられない。一生忘れないほどにこんなにキャラが立っている映画は現在そう多くはない。初対面の場面は傑作だ。

72年の映画「キャバレー」で奇怪な舞台MC役が最高だったグレイ。この米国ブロードウェイ俳優を韓国人にしてしまうメイクの完成度も凄い。メイクだけではなく芝居がこなれている。また、ウォードはジャガイモみたいな顔と軽めのノリが妙に嵌って。いい役者なんだけどなあ。本作の魅力は二人のやりとりにあると言っていい。ある種のバディものとも言える。初期のJ・チェン映画や「ベストキッド」みたいな感じもある。そう、本作は子弟の映画。

客観的なアラとしては、今回の悪役側に個性や凄みに乏しいこと、唯一の女性俳優の立ち位置がやや不透明(魅力的だが)。ボンドガールのような位置付けなのか今後レギュラー陣となるのか不明。ボスのブリムレーの影がやや薄い(プレストンは見せどころがある。この組織はミニマムでかつ皆飄々としているけれど、その実そうでないことがおいおい分かる)。展開の起伏がやや疑問(前半に見せ場の山がある)、展開の都合がいい、音楽が軽いなど。しかしこれらはグレイの見せ方・キャラの立ち方・レモとのやりとり・修行?シーンの楽しさの前ではかすんでしまう。自分の体・他人の体を素手でコントロールしてしまう武術。リアリティの映画ではないのだ。

娯楽映画請負の名監督ハミルトン(007の4作分、空軍大戦略、パーマーの危機脱出、ナバロンの嵐など)はやや下り坂の頃ながら、(いまの映画に多い)『「ここは見せ場ではないから」、と活劇シーン以外を工夫なく撮ってしまう安易さ』は感じられない。ちゃんと活劇シーンとリンクしていて、むしろそちらこそ重要で面白い。とはいえ、改装中の自由の女神を舞台にしたアクションは生々しい。もちろんヒッチコックの「逃走迷路」を意識したもの。セラーズの傑作「チャンス」を思わせるシーン、「ダイ・ハード2 」に影響を与えたような印象のところもある。コニーアイランド(?)の観覧車シーンも忘れがたい。「FX 引き裂かれたトリック」とか、80年代にはこんな映画がわりとあった。当時が「SFX」勃興・本格化してきた時代だったのが仇となったのかなあ。

ノーラン「バットマン」や「スカイフォール」「スペクター」は私は大好きだが、本作のような愉快なアクション映画も見過ごしてはいけないと思う。グレイが現在87歳、ウォードも77歳なので難しいだろうけど今からでも2人の出る第2弾を観たい。グレイが元気なうちにシリーズ化しなかったことが大きな過ち。

花はないが実のある映画、とでも言おうか。いや、まあとにかくジョエル・グレイがシュールで血が通っていて最高なんですよ・・頭にこびりつくシーンやキャラがあれば、映画はまあ、それでいい。「白人に生まれたことはお前の責任ではない」という台詞が痛快。なんか終わって欲しくない映画とでも言おうか。一杯やりながらフフフと観たい映画。

★オリジナルデータ:
原題:Remo Williams:The Adventure Begins、1985, 米=メキシコ, 製作・配給オライオン、オリジナルアスペクト比(もちろん劇場公開比を指す)1.85:1(Spherical), 121min, .Color , Dolby stereo, ネガ、ポジともに35 mm
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mz5150

mz5150の感想・評価

2.9
当時007の牙城を崩さんと鳴り物入りで登場したレモはこの一作で消え去る。おそらくシリーズ化を見据えての展開で今作はレモ誕生秘話的な位置を示そうとしたのだろう。冒頭から上映時間の半分を使っての韓国の暗殺術シナンジュwの訓練に割いてしまい、敵の存在や悪を阻む過程か薄くなり散漫で単調な印象に、凄腕エージェントにつきものの女優との恋の駆け引き的なものもなくメリハリがなかった。

ただ当時としてはハイバジェットだろう作品で観覧車や自由の女神の高所シーンや爆発の火薬量など見所はある。ピンクパンサーの景品はクルーゾーとケイトーの関係へのオマージュだろう。

この作品は構成演出を変更すれば化ける可能性があると思うがどこかリメイクしてくれんかな。
第2の挑戦見たくなるな笑、
色んな意味で一生忘れへん作品やな。、
記録用

80年代ってこんな感じの映画がたくさんあった。
9

9の感想・評価

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ノリは軽くてアクションはモッチャリでそのわりに人はパコパコ死んで大層見やすい 人が死んでも劇伴はチャラい レモも顔と名前勝手に変えられてるのにわりと秒で受け入れてそこそこ気楽にやってるし…ぬいぐるみかわいいね
そのぶん意外と殺し屋とか秘密組織の美学というか、死生観がずれてる瞬間が光る
起源といい無敵感といいシナンジュの風呂敷おっぴろげ感いいな
シリーズ化するつもりだったようなタイトルが一作で終わってるの見ると悲しくなる…と思ってたけど「第1」ってシリーズの話じゃなくてレモの最初の仕事って意味か?あと原作が150巻ぐらい出てるの知って元気出た こち亀じゃん
小森

小森の感想・評価

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骨太アクション!かなり面白かった。空手、功夫、忍術全ての源であるご存知韓国のシナンジュを主人公が学び、秘密捜査する。シナンジュが胡散臭くて最高。自宅にSASUKE作って練習したり、観覧車にぶら下がったりと修行方法がシュール且つ長い!続編未だ希望!
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

2.0
‪「レモ 第1の挑戦」‬
‪冒頭、夜景の風景。物毛のない岸で警官とチンピラの戦い。河に投げ込まれ、目覚めたら病院。顔が変形、救急車泥棒、組織、武術、今敵に挑む…本作はG.ハミルトン監督がマーフィー原作のデストロイヤーを映画化した80年代のアクション映画で、この度初見したがおいおいおいと言いたくなる場面があって、韓国のとある地域でカンフーや空手、その他の武術が全て誕生した、また世界で最も優秀な民族は韓国人であるとの下りがあるのだが滑稽過ぎだ…。物語の主人公が極める韓国武術のシナンジュって聞いた事がなく、知ってもテコンドー位で、調べたらなんと架空の武術だそうだ。物語はニューヨーク市の警官が死を偽装させられ、老いた韓国人の爺様に猛特訓され、最強の暗殺者に生まれ変わり組織を潰すって80年代の米国映画にはわんさかあったテーマの一本…正直ダサいが、これが良いんだろうな。当時、修復中だったのか知らんが自由の女神を登ったりするシーンは印象的だ。海面を走ったり、浮いたり、指で体を支えたりと…最強になって行く主人公が観ていて楽しい。‬ ‪この時代と言えばスタローンやノリス、シュワルツネッカー主演の映画が爆発的ヒットをした中に埋もれた一本なのかも知れないが、地上波で流れてたんだね。楽しいアクション映画好きにはオススメ出来るF.ウォード主演の映画で、‪何より韓国人役の師匠をJ. グレイという米国人俳優が特殊メイクで演じたのは凄い…なんも違和感無しに東洋人になりきってたし、そもそも特メの技術が凄すぎるよな。ウォードは結構戦争物に出演していたけど、この手の架空のストーリー映画も良い味出すね。まだ未見の彼の出演作も観てみたいわ…。‬
少年心にグッとくる。
1

1の感想・評価

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スパイアクションと師弟カンフーのジャンル両方やってどっちも失敗しちゃってる微妙な作品。シナンジュの底力をもっと発揮してほしい。
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