ずどこんちょ

ジャッキー・ブラウンのずどこんちょのレビュー・感想・評価

ジャッキー・ブラウン(1997年製作の映画)
3.3
タランティーノ監督作品の面白さを知ってから貪るように過去作を見てきましたが、なんとなく見逃していた最後の一作でした。
『レザボア・ドッグス』や『パルプ・フィクション』と同時期の初期作品なのですが、前2作にあるような軽いトーンでトントン拍子に事件が展開していく作品とは異なり、「静か」で落ち着いた本格的クライムサスペンスです。
良くも悪くもタランティーノ色を抜き取った“平凡”な一作。派手さも軽快さもなく、遊び心を挟まず真面目に作った感じでちょっと昔のアメリカドラマを見ているかのよう。

でも、ポップな洋楽とブルーが映える壁で始まるOPや、軽々しく人の命を奪ってしまう描写など、タランティーノらしさは端々から感じられました。

それと、サミュエル・L・ジャクソンの人を惹きつける目ヂカラとトーク力は相変わらず素晴らしかったです。
あんな拳銃の密売人がいて、もしも日本語で話しかけられてきたら、思わずセールストークに聞き入って買ってしまうかも。
ルイス役のロバート・デ・ニーロも長期に渡る服役後の渋さと疲労感が溢れてて味がありました。

ていうか、映画終わってから日本語予告編見ましたけど今まで見たことないぐらい最低な完全ネタバレ予告編。
これはひどい。笑ってしまうほどひどい。