catman

ジャッキー・ブラウンのcatmanのレビュー・感想・評価

ジャッキー・ブラウン(1997年製作の映画)
5.0
タランティーノによるパム・グリアのための映画。最高にイケてます。但しこれ、70sのブラックミュージックやブラックスプロイテーションが好きな人と、その辺りに関心が無い人とでは、作品に対する印象が変わるんじゃないかと思うな。よって若い人がタランティーノの割に物足りないと感じるのもよく分かる。
けれど今回は暴力性を抑えて実はオヤジの叶わぬ恋心をそっと描いているところが渋くて味わい深いのだすよ。そこへ来るとソウルやファンクが大好きなジジイの私にはどストライクの映画で、敢えて王道行ってる選曲はアザといなぁ〜と思いつつやっぱり聴き惚れてしまうし、何よりも女っぶりに磨きが掛かった40半ばのパム・グリアの魅力に目も心も奪われる。
彼女の他にもQTならではの強烈なキャラが続々と登場するけど、やっぱり50過ぎのオヤジ、マックスの男気と切ない恋心に悲哀を感じて胸を打たれる。なんと素敵なラストシーンなんだろう。中年男性らしいダサめの衣装センスが逆にお洒落。
キャスティングの妙も含めてタランティーノの世界観が炸裂した実にハイセンスなイカした映画だと思う。
catman

catman