たにたに

ザ・ロイヤル・テネンバウムズのたにたにのレビュー・感想・評価

3.6
【夢中が崩壊して、空虚と化す】
2022年47本目

テネンバウム家と、彼らを取り巻く様々な仲間達の紹介ムービーの刹那。
膨大な情報量が一気に眼前に現れますが、テネンバウム家のキャラクター設定がとても個性的で面白い。

ウェス・アンダーソンは色に取り憑かれているというか、シンプルなものがなく、細部までのこだわりを感じる。
特に壁の装飾は特筆すべきで、壁紙の色や額縁🖼は毎度のことだが圧巻だ。
いのししのハンティングトロフィー🐗やら、ただの壁もガムテープ貼ったりなど美術チームとの連携が垣間見れます。

"ろくでなしの父親"によって、散り散りになってしまった家族が、その余命幾許とない父親の慈悲に促され、再び集結する。
まぁ、父親の病気は嘘だったわけなのだが。

テネンバウム家の3人の兄妹(一人は養女)
は、幼い頃は才能に満ち溢れていた。が、大人になるにつれ、身近な死や、酒タバコ、失恋などによって人生の目的を見失っている。
再び訪れた父親との生活の中で、彼らは今、生きていることの意義に気づく。


オーウェンウィルソンの謎歌舞伎メイクと、部屋に描かれる拷問を受ける人間の絵が何を表したいのかは不明だが。

斑点模様のネズミを幼少期に繁殖させたチャス。轢かれた愛犬の代わりに、父親が新しくプレゼントした犬がダルシメシアンのことにゾッとした。
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