ミッションのクシーくんのネタバレレビュー・内容・結末

18世紀南米におけるイエズス会士の伝道を通じ、グアラニー族の人々との間に起こった奇蹟と悲劇を扱った史劇。

ロバートデニーロ演じるメンドーサが子供のように泣きじゃくり、グアラニーの人々から許しを得るシーンと、ジェレミー・アイアンズ演じるガブリエル神父の殉教がこの映画最大の見所だ。その二つを観れば概ね満足してしまう。というかそれ以外は正直単調で地味なシーンが多いのだが、前述の二つのシーンがそれを補いかつ余りあるほどの魅力を放つ。あと音楽。エンリオ・モリコーネの作曲したテーマ曲が流れただけでちょっとウルっとした。

キリスト教的なテーマやアイコンは随所に明示されていて、疎い私にでも理解出来る。この率直さが本作の評価を下げる一因とも思われるが、信仰を描いた映画などこれぐらいの明瞭さで良いのだ。