ガブXスカイウォーカー

ブルワースのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

ブルワース(1998年製作の映画)
3.5
《あらすじ》
大統領選を間近に控えたアメリカ。上院議員ジェイ・ブルワース(ウォーレン・ベイティ)は落ち目で、多額の生命保険ををかけた上で、自らを暗殺させようと殺し屋を雇ってしまう。死を覚悟した彼は、遊説で訪れた黒人教会で演説の原稿を無視し人種差別などの現状を批判する発言をしてしまう。それに快感を覚えたブルワースは、キャンペーンの先々で次々と過激な発言を連発。それが話題となり、国民の支持が急激に伸び・・・・・・・・。


なかなか面白い設定だ。原作・脚本・主演のウォーレン・ベイティは実際に政治の世界にかかわりがあるだけにその経験がストーリーに反映されているのだろう。彼が生放送で、ラップで強烈なメッセージを吐くシーンはちょっと感動させてくれる。
でもウォーレン・ベイティのダンスやラップには引くし、「開き直って本音を吐いたからって支持率が伸びるわけねえだろ」とも思う。ラストでウォーレン・ベイティが何者かに撃たれるのもよくわからない。
いやいや、この作品は政治ファンタジーなのだ。リアリティを求めるべきじゃない。そうだ。ウォーレン・ベイティの大熱演とハル・ベリーの美しさを楽しむだけでもいい。
本作はコメディ要素が強いが、90年代後半当時のアメリカを辛辣に描いていると言っていいだろう。