昔々、FANGORIAマガジン日本版にて、確かナイト・オブからのLD三部作が発売になる、と誌上レビューをしていたのを読んだのが間違いの始まり。
なぜ彼らがこの地球上に現れたのか、誰しもが思う疑問をピーターが一言で片付ける。
奇しくも生きている人間の醜さを描くために生まれたキャラクター。しかも60年代の終わり、予算不足に苦しんだ苦肉の策がまさかこんなことになろうとはロメロ監督が一番思いもしなかったことだろう。
静かに、身近に、破滅が忍び寄ってくる。
冒頭から、前作よりスケールアップした破滅への道のりが勢いをつけてモールへとつっ走る。
ふと気を抜いた瞬間
首元に、足元に、扉の向こうに水色の手足や顔が現れる。この、恐怖。
いざというとき
人は、人として人で居られるか?
人と共存できるのか?互いを破壊し合わずに?
この危機的状況において
監督曰く「ありの巣箱に砂糖を入れて観察しているようなもの」いわば神の視点なのだそう。
ゾンビを倒すだけじゃない
自らが生きるためには、人間にすら銃口を向けなくてはならない現実を教えてくれた映画。
偉大なロメロ監督よ安らかに。
we still stay scared!