くろきつ

ワルキューレのくろきつのレビュー・感想・評価

ワルキューレ(2008年製作の映画)
4.5
独裁政権に反感を抱いていた国家に忠誠を誓った軍人たちが計画した最後の総統暗殺計画であるワルキューレ作戦を描いた歴史サスペンス。

過度な脚色のない史実に忠実な映画。宣伝ではサスペンスアクションなどと謳われているが実際は第二次大戦下のドイツで勇気ある行動を起こした英雄たちの物語である。史実に忠実だからこそ派手なアクションはないものの緊張感のある展開が続いてその展開もわかりやすくてスムーズだったので退屈しなかった。というのもこれはある程度歴史についての知識があるからだと思う。ナチスのことをよく知らなければ何が起きているかわからないということにもなるえるかもしれない。しかし最低限分かっていればきっと見応えのある映画だと思う。ヒトラーというのは第二次大戦下のドイツにとっては絶対的な存在でありそんな絶対的な存在を暗殺しようとしている人たちの勇気がしっかりと伝わってきた。この映画のラストのトム・クルーズ演じるシュタウフェンベルクやビル・ナイ演じるオルブリヒトの表情には心打たれた。久しぶりに見応えのある映画を観た。この物語は創作ではなく事実。本当にこんな危険なことを国のために勇気を持ってした人がいた。とてもいい映画だった。
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