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ワルキューレのsobayuのレビュー・感想・評価

ワルキューレ(2008年製作の映画)
3.0
今でも年に1本は日本でも公開されるドイツ・ポーランド制作の反ナチ映画がどれも真摯かつ面白いことを思うと、どうしてもこれを褒める気持ちにはなれないな~。暗殺計画がばれたらどれくらい恐ろしい目に合うか、その切迫感が全然なかった。ファシストにおける監視社会の息詰まるような緊張感も感じられない。密告を恐れて人目を避けて計画を練ってる感じもしない。危ない橋を渡ってるように見えない。盛り上がりに欠ける一番の原因だと思う。

実際そうでしたと言われたらそれまでなのだけど、修正版ワルキューレ作戦書にヒトラーのサインを貰いに行く場面、周りに部下がたくさん居るのに立ち上がって動くのがヒトラーだけなのも違和感あった。ヒトラー自らトムに挨拶に行き、作戦書を受け取りサインする。この映画の中のヒトラーは全然怖くない。

主要キャストにもろイギリス人をふたりも配したのは、トムの人種的な違和感を馴染ませるためだったのかな。余計気になったけど‥。
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