カレナメコ

OUTのカレナメコのレビュー・感想・評価

OUT(2002年製作の映画)
4.0
2003年鑑賞

弁当工場の深夜パートで、チームを組んでいる4人の女。

リストラされて会話の無い旦那とコミュニケーションを取れない高校生の息子と暮らす、元金融関係キャリアウーマンの原田美枝子。
パートチームのリーダー。

真面目で明るいベテランの倍賞美津子は、母親の介護と貧困で、生きていくのがやっとの状態。旦那は早死にしてる。

ブランド女で、工場にも高級車で通ってきてる室井滋。
実は借金まみれ。

西田尚美は臨月の妊婦。チームで一番若い。旦那は最悪のDV野郎。バカラに狂って借金した上に尚美の貯金も使い込むド外道。


ある日、朝帰りした旦那に殴る蹴るされて、最後に「ガキなんていらねぇぞ!」つって腹を思い切り蹴られた西田尚美は、酔って寝込んだ旦那の首を絞めて衝動的に殺してしまう。

そいで原田リーダーに電話して、「旦那殺しちゃいました~。お願いですからウチに来て助けて下さい~」と泣きついた。

そっから何だかんだあって、この旦那の死体を自分たちで処分しなきゃってなって、バラバラにして捨てるんだけど…って話。

原田さんがクールで凄味があって素敵。
必要があって水着になるシーンがあるんだけど、体形はほとんど崩れてなくて、いや崩れていても最高でした。

西田さんに対しては「お前が最初に死ね!」って画面に向かって罵ってましたw
あと千石さんが脚出してたのが度肝抜かれたな~。

倍賞さんもピッタリの役をやってます。
この役にはこの声しか考えられない。芝居も最高でした。

4人それぞれがベタな設定を抱えていて、その設定ごとに女優さん達が上手く演じています。
この映画は映画で楽しめると思います。
ちょっとライトで軽妙な空気さえありますからね。

原作は、もっと皆が切羽詰まってて、深刻で地獄です。
香川さんや寛平さんの役もあんなんじゃない。
あと重要なキャラクターがこの映画には出てこない。

でもそれは仕方ないよね。
別の作品ですから。
原作未読の方が楽しめるかもしれませんね。
カレナメコ

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