Risa

Mの物語のRisaのレビュー・感想・評価

Mの物語(2003年製作の映画)
4.5
私が借りたDVDショップで、ケースに手書きの18禁シールが貼られていたことが残念です。非常に残念です。しょうがないのでしょうが残念です。

出だしから アベールの小悪魔性をうまく使います。
なるほど納得、美しき諍い女のリヴェットなんですね。
アベール×リヴェットで 芸術的官能。
あれほどの美しいベッドシーンも流石です。
なんで絵画では全部出てても18禁にしないのに 上半身しか肌は出てない芸術的リヴェットに こんなシールつけるなんて 酷い。
寧ろ付けるべき映画は他にありますよ。
見苦しい映画にシール貼ってあげたいです。

このアベール演じるマリーは もはや人間を超越してます。ミステリアスなのはお手の物のアベールとリヴェットだと その現実離れの設定も現実的。だからこそ これはミステリー。

キッチンと、洗面所のタイル使いやら、キッチンに置いてるダイニングテーブルの上のグラスやら、インテリアのこだわり、雰囲気の醸し出し方が 流石としか言いようがないです。好きです。
質感をかなり大事にしていて、繊細に及ぶ完璧主義が壊れそうな現実と幻想の狭間をうまく馴染ませます。

大きな時計の歯車を直している主人公ですが、時計を直すように 話は歯車が噛み合ってきて、やっとこさ 最後は止まっていた時計が再び動ける様になります。

マリーの雑破な小悪魔感と、同じように思うがままに動く猫との一致も。

しかし途中 意識朦朧としてしまいました。
リヴェットを観る時は もっと準備が必要でしたね。

これは また 観たいです。体力つけて。
Risa

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