オーデュボン

シェルブールの雨傘のオーデュボンのレビュー・感想・評価

シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)
3.9
不在。

「ラ・ラ・ランド」は数多のハリウッド映画がオマージュされていることで有名だがこの映画もその一つ。愛し合いながらも兵役という壁に引き裂かれ別々の運命を辿っていく男女の物語。劇中全てのセリフが歌で歌われるミュージカル。

部屋の壁紙から人々の服装に至るまで、とにかく鮮やかな色彩が印象的。これもやはり「ラ・ラ・ランド」におけるミア達の住む部屋やパーティーでの華やかなドレスを想起させる。また、相槌も含む全てのセリフが歌として表現されるというのも唯一無二だった。これが2時間以上続くとダレてしまうかもしれないが、1時間半とコンパクトに収められているため特に気にならない。

ラストにかけての展開は「ラ・ラ・ランド」を先に観ている人は大体想像がつくと思う。お互い違う道を進みながらも、心の片隅には忘れられない存在として残っている人との再会は切なさや後悔などという一言では言い表すことはなかなかできない。それを映像表現として美しくも残酷に描き出した1963年の傑作の余韻に浸りながら、2016年のLAにも再び戻りたい気分になった。