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シェルブールの雨傘のnamaのネタバレレビュー・内容・結末

シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

彼女はあれから360kmもの雪道を、独りで握ったハンドルで、いったい何時間かけてパリへ帰るのだろう。半島の先にあるシェルブールの街へ、ちょっと寄り道とは信じがたい。

セリフもぜんぶ歌ってて、三幕仕立てのビターな結末。ほぼほぼ、これはオペラだな。やたらと説明調な会話唄も、ムダなくトントン進む展開も、様式化された人物キャラも、全編コレ「最後の4分間」の為にあり!
これまたオペラの醍醐味なり、と言いたいとこだが、否、その4分間に交わされる僅かな対話と、そこに重ねた表情の移ろう様を知れるのは、映画ならではの愉悦だろう。「最後の最後の4分間」に名作と言われる理由を思い知った。

P.S. 自分的にはコレ「ひまわり」の兄妹作。国も舞台もキャラも行動も何もかもが違っているけど、自分的には、同じ映画、だ。
時に愛はスレ違う。平時にてなお、いわんや戦時に於いておや。
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