リグレット

人間の條件 完結篇のリグレットのレビュー・感想・評価

人間の條件 完結篇(1961年製作の映画)
4.3
1週間使ってチマチマと第1部〜第6部まで鑑賞。9時間31分の長い旅路だった。
理想に生きる若きインテリ青年、梶が戦争の荒波に揉まれ、最後の最後に辿り着いた地に唖然。
戦争を描いた作品は数あれど、彼は果たして人間の條件に辿り着いたのだろうか?
要領良く生きた人間と彼との違いはなんだったのだろうか。この過酷な仕打ちこそ映画ならではの説得力だろう。
小林正樹は後の『東京裁判』の制作など生涯に渡って日本の戦争と真正面から向き合ってきた。既に高度経済成長で日本人が戦争を忘れ始めようとしている真っ只中でこのような作品を投下した覚悟にただただ敬服の外はない。
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