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メル・ブルックス/逆転人生のHKのレビュー・感想・評価

3.5
珍しくパロディ抜き、かといって『メル・ブルックスの大脱走』のようなリメイク作品でもなく、純粋にオリジナル脚本のコメディ・ドラマ。
これまでの西部劇やSFやホラー作品、またはヒッチコックやロビン・フッドやなんかのパロディでもないオリジナルのコメディは、デビュー作『プロデューサーズ』以来かも?

メル・ブルックス扮する強欲な大企業の社長ボルトは、ライバルの大企業社長とスラム街の土地の所有権をめぐり賭けをします。
無一文でスラム街に放り出され30日間生き延びたらボルトの勝ち。
本当は大金持ちのボルトの浮浪者としてのサバイバル生活が始まります・・・

監督・製作・脚本(共同)はもちろん、今回もブルックス本人が堂々主役。
パロディ路線とは区別してか、ストーリーと直接絡まないベタなギャグや下ネタ控え目(?)
シチュエーションに既視感はあるものの、王道のコメディ路線ではあるような。
でもそこがブルックスのバカバカしさを期待する人にはちょっと物足りないかも。

キャストではボルトと行動を共にする浮浪者の女レスリー・アン・ウォーレンが魅力的。
この人、名前は聞いた事あるものの実はほとんど知りませんでしたが、歌手でもあるらしく、ブルックスお得意のミュージカル風パートがありながら、踊りだけでなぜ歌わないのかは不明。
ライバル会社の社長ジェフリー・ダンバーも観た顔ですがいい味を出してます。
音楽はいつものジョン・モリス。

で、観終わって似たようなシチュエーションのコメディあったよなあ、と昔TVで見た気がするエディ・マーフィの『大逆転』を思い出しました。
あれもたしか金持ちと貧乏人が入れ替わる話。
U-NEXTにあったので見比べてみることにします。
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